5.ビジネスモデルの成立
以上のことから、優秀なエンジニアによって良質なプロダクトが育まれ、広告を使わず広く認知され、ホスティング事業者、デザイン・開発会社などを通して流通し、ショップ様からも対価を頂かず、非常に多くの方々に喜んでいただける関係を築くことができるのではないかと思った。
しかし、売上がなければ、ビジネスとしては成立しない。ビジネスとして成立しなければ、長期的に維持・発展させていくことが出来ない。
この点に関しては、EC構築ソフトウェアが、その他の多くのソフトウェアと決定的に異なる点があることによって解決できるのではないかと考えた。というのも、ECは、他の多くのソフトウェア、例えば、WordやExcel、プログラム言語、サーバソフトなどと、大きくことなる。他の多くのソフトウェアは、インストールして使い始めるとニーズを満たし、基本的には、追加ニーズがない。Wordのプラグインを買う人はほとんどいない。これに対して、ECは、使えば使うほど、追加ニーズが発生する点で大きく異なる。例えば、カード決済はすぐに必要になるだろうし、他にも様々なサービスのニーズが見込まれるのではないかと思った。
6.コミュニケーションのパラダイムシフト
これまでのビジネスは、企業とカスタマー間の情報の非対称性を基礎としていた。企業はカスタマーに対して、企業にとって好ましい情報だけを提供することで、成果を上げることができたので、マーケティング活動の中でも、広告が重視されていた。
しかし、個人がメディアを持つことができるようになり、検索エンジンの精度が上がり、情報の非対称性を期待できなくなった今、企業とカスタマーとのコミュニケーションに、パラダイムシフトが起こっていることを感じた。
新しい世界では、決して誤魔化すことは出来ない。サービスの品質を追求し、ありのままに情報を発信したところに、人が集まり、情報が集まり・拡散し、さらに多くの人を集める。また、集まった情報によってサービスの進化が加速する。
7.オープンソースにしないことのリスク
一つがオープンソースとして提供されてしまえば、多くのプロプライエタリ(オープンソースでないクローズド)なソフトウェアの価値が激減することになる。さらに、そのオープンソースは、プロダクトを進化させ、関係者を増やしプラットフォームとして拡大し、プロプライエタリソフトウェアの価値をますます低下させるだろう。この段階でオープンソースに切り替えても、二番手との差は大きい。オープンソースにしないことのリスクは大きいと感じた。
上記の点から、必然と感じたが、
この7つは、それぞれが「こうあって欲しい」という理想でもあったかもしれない。